かせん【火せん、火箭】

遭難信号としての火工品の一つで、打ち上げ花火のように上空で紅炎が輝く。筐体形状が似ている信号紅炎とは扱い方が大きく異なるので使用にあたっては厳重注意のこと。

火箭(かせん)とは火矢のこと。本能寺の変のシーンで良く出てくる、寺に焼き討ちをしかけるアレのことらしい。普通“火せん”と聞いてもピンとこないだろうが、信号紅炎が横向きにして手先で炎を灯すのに対し、火せんは上を向けて打ち上げるもの。光度15,000カンデラ以上の炎が250m以上の高度まで打ち上げられ3秒以上燃え続ける。
手元で発火する信号紅炎は自艇の位置そのものを伝えるのに対し、火せんはその方向に遭難船がいることをより遠方に伝えることができる。

小型船舶の法定備品として義務づけられている小型船舶用火せんは光度8,000カンデラ、上昇高度100m以上と約半分にパワーダウンしている別もの。
船が小さくなるほど見つけにくいだろうから、なにも光度や高度を下げたモノを作って持たせることもなかろうに、と思うのだが……。

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