しんごうこうえん【信号紅炎、red flare】

自艇が遭難し救助を求めていることとその位置を知らしめるために用いる安全備品の1つ。点火すると光度15,000カンデラ以上の赤い炎が1分以上輝く、昼夜間用の視覚信号。15,000カンデラはロウソク約15,000本分。かなり明るい。
日本の船検における法定備品としても沿海で1本、近海以上で2本の搭載が義務づけられている。火工品の基本となる1本。

日本の信号紅炎も国際規格のSOLAS LSA Code Chapter III, 3.2に合致したもので、OSR CAT-3以上で必要になるRed hand flares (in accordance with SOLAS LSA Code Chapter III, 3.2)として搭載可能だ。

これとは別に、小型船舶用信号紅炎として、光度が400カンデラと大幅にパワーダウンした日本独自規格の製品もある。火薬取締法上は火工品の中でも「がん具煙火」つまり“おもちゃの花火”の仲間に分類され、SOLAS規格の“信号紅炎”とは別のもの。なのにこちらも“信号紅炎”と通称されることが多く、2本セットになっているので大きさも似たようなものになり紛らわしい。
そもそも“小型船舶用”とあるが、小型船舶でも沿海以上では“小型船舶用ではない方”の“信号紅炎”が必要だ。

英語名のRed hand flareに倣って“手で持つ”というあたりを強調した“手用紅炎”と“簡易手用紅炎”等と改名するとすっきりするのではあるまいか。

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