計器のこと。航海計器としては、コンパス、艇速、風向・風速計、水深計、GPSなどがあるが、特に最近の電子機器を総じてインストルメンツと呼ぶことが多い。インスツルメント、インスツルメンツ、インストルメント、インストゥルメント等々、カナで開くのが難しい語句の1つ。
外洋ヨットでは、風向・風速計から得られる見かけの風向/風速（AWA/AWS）にボート・スピードを加えて真の風向/風速（TWA/TWS）を求め、そこにコンパス針路の値を加えることで真風位（TWD）を計算。さらにはGPSから得られる進路/対地速力（COG/SOG）から潮の流れ（set/drift）を算出しディスプレーに表示させる。
表示の仕方は様々で、あらゆるデータを選択表示可能なディスプレーをマルチ・ファンクション・ディスプレー（MFD:Multi Function Display）とも呼び、コクピットに複数設置。数字だけではなく時間変化をグラフ表示できるものもある。あるいはマスト後面に設置しクルー全員で視認可能な大型のディスプレイはジャンボ・メーターとも呼ばれる。
各種のセンサーと、データを計算する心臓部、計算結果を表示するディスプレー、すべてを合わせたシステムとなっているが、目の前にあるディスプレーそのものをインストルメンツと呼ぶことも多い。
