羅針盤。方位を知る、最も重要な航海計器。ほとんどのヨット、モーターボートでは、磁力を用いた磁気コンパスを使う。一般船舶で用いられるジャイロコンパスで示される真方位に対して、磁気コンパスが示すのは磁方位なので注意されたし。
へんさ【偏差、variation】
一般的に偏差というと標準からのずれのことだが、船の上では磁北と真北との差をいう。地磁気の北は地球の回転軸を基準とした真の北とは少しずれている。そのずれが偏差だ。場所によって異なり、経年変化する。場所によっては真方位より10度以上もずれてい...
じさ【自差】
コンパスの取り付け位置によって、付近のエンジンなど鉄分に磁石が引きつけられ、あるいは反発しあい誤差がでる。その船の、そのコンパスが持つ固有の誤差が自差(deviation)。船首の向きによっても変化するのでやっかいだ。
ステアリング・コンパス【steering compass】
操舵手(ヘルムスマン)が見るためのコンパス。
バルクヘッド・コンパス【bulkhead compass】
コクピット前端の壁(バルクヘッド)に埋め込まれたコンパス。舷側で舵を持った際に目の前に見えるように、左右1つづつ設けられることが多い。
ハンドベアリング・コンパス【hand-bearing compass】
物標の方位(bearing)を測る時に用いる手持ちコンパス。位置の線を求めたり、衝突コースを確認するときなどに使う。
フラックス・ゲート・コンパス【flux gate compass】
電磁石の原理を用いた磁気コンパスの一種。風向・風速計やスピードメーターとつないで方位をメーターに表示できる。